こんにちは。
今日は持ち家・借家論争について客観的な事実も交えながら、考えてみようかなと思います。
結論から言うと、私は「借家」派です!理由は後述していきます。もちろん、持ち家を否定しているわけではないのであしからず。
それでは見ていきましょう
目次
持ち家のメリット・デメリット
まずは「持ち家」の良いところ・悪いところについて考えてみましょう
①持ち家のメリットは?
まず、持ち家を所有することに対するメリットを見てみましょう
- 自分のものになる。
- リフォームなど、自分好みにカスタマイズできる
- 住宅ローン控除などの税制優遇の有効活用が可能
などがあげられます。
①自分のものになる
なんといっても、持ち家最大の魅力はこれなんじゃないでしょうか?ローンさえ完済してしまえば、その後の修繕費等はかかりますが、基本的には月々の固定費がないままに住み続けることができます。
②リフォームなど、自分好みにカスタマイズできる
間取りや内装、外壁、設備などを比較的自由に変えることができます。
購入後に家族状況やライフスタイルが変化しても、自分のモノなので、金さえあれば住み慣れた場所を変えることなくリフォームができます。理想の間取りがあるかたには購入が良いかもしれませんね
③住宅ローン控除などの税制優遇の有効活用が可能
国土交通省より引用(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html)
住宅保有による最大のメリットは、住宅ローン減税です。住宅ローンを借り入れて住宅の新築・取得又は増改築等をした場合、年末のローン残高の0.7%を所得税(一部、翌年の住民税)から最大13年間控除する制度です。2022年の税制改正で控除率が1%から0.7%に減額されました。(※なお、省エネ住宅など所定の要件を満たさない一般住宅の場合、令和6年以降の入居は減税対象外)。
現在は低金利で住宅ローンの借入の金利もかなり抑えられますので、この制度をフル活用して、残った手元資金を運用にまわすのが一番ベターかなと個人的には思います。
また、住宅ローンを利用する場合、団体信用生命保険に加入します。
住宅ローン借主に万が一のことがあった場合に残りの住宅ローンが完済されるため、残された家族に住宅ローンが残らず、引き続き安心して住み続けることができます。
また、団信にはがんや三大疾病の特約を付けることも可能です。いまやがんは2人に1人は罹患する病気なので、団信でも備えられていると安心が手に入るでしょう。
①持ち家のデメリットは?
対して、持ち家のデメリットはどんなものがあるでしょうか。
- 転居のしづらさ
- 長期的には維持管理コストがかかる
- 天災リスクは自己責任
- 人口減により売りたいときに売れない可能性(負動産となるかも)
などです。順にみていきましょう
①転居のしづらさ
転勤や、近隣トラブルなどの転居をしたい事案があったとしてもそうやすやすとは引越せません。もちろん、家を売って住み替えることはできますが、そのためには費用や時間がかかります。賃貸と比べて引越しのハードルが高いので、住環境に多少の不満があっても、我慢して住み続けるケースも少なくないでしょう。
②長期的には維持管理コストがかかる
エアコンや給湯器などの設備が壊れたら、自分でお金を払って修理しなければなりません。また、維持管理には10年~15年毎でメンテナンス費用も発生しますし、地震や火災で建物が損傷した場合のコストはさらに大きくなります。築年数がかさむにつれて、維持コストがかかってしまうのが購入のデメリットでもあります。
③天災リスクは自己責任
日本は災害大国。地震や台風などの天災によって自宅の万一のことがあった場合・・・。住宅ローン債務が残っている方は、家が倒壊して住めなくなったとしても返済の義務は基本的には残ります。住居エリアのハザードマップはしっかり目を通して住宅を選ぶことがポイントとなります。
地震保険は住宅ローンの残債をカバーできるほどかえってくるお金は多くありません。ここもポイントになるかなと思います。
④人口減により売りたいときに売れない可能性(負動産となるかも)
そうはいってもやはり日本では持ち家にあこがれのある家庭はたくさんあるでしょう。②のようなケースでかりに自宅を売るとなったときに、今の日本の現状を考えてみましょう。少子高齢化が急速に進んでおり、人口は減少の一途をたどっています。地方から人口は徐々に減っていくため、「物件に対して人がいない=売りたい価格で売れない」といった可能性は容易に想像できます。
終の棲家としての物件購入ではなく、売却も念頭に置いているのであればやはり、地価の上がっている地域や人口の減少が抑えられそうな都心部を選ぶことになります。
賃貸のメリット・デメリット
続いては「賃貸」のメリットとデメリットについて考えてみましょう。基本的に持ち家の逆です
①賃貸のメリットは?
- 移動しやすい。ライフスタイルの変化に適応可
- 天災への対応
- メンテナンス費用が掛からない
①移動しやすい。ライフスタイルの変化に適応可
一生賃貸で暮らすと、現在のライフスタイルにマッチした住まいに自由に引っ越せるのがメリットです。世帯主の転勤や子供の進学、隣人とトラブルが発生したときでも気軽に引っ越せるのはよさですね。
②天災にも対応しやすい
前述とほぼ同義ですが、災害発生によって自宅が損傷・倒壊しても移動することで解決できます(倒壊の場合、自宅のモノは再度購入しなければならないかもしれませんが)。持ち家と異なり、仮に災害で家に住めなくなったとしても、債務だけ残ってしまう・・・といったリスクは回避できます。
③メンテナンス費用が掛からない
賃貸では、物件のメンテナンスは家主がおこなうと民法で定められています。そのため一生賃貸に住む限り、住居のメンテナンス費用を負担しなくてよいため、住環境においては急な支出を避けられます。
仮にエアコンや給湯器が動かなくなっても、家主が費用を負担して、修理や交換をしてくれます。マンション自体の修繕に必要になる修繕積立金も、賃貸であれば家主が負担します。
②賃貸のデメリットは?
- 自分のものとはならない
- リフォームしづらい
- 60歳を超えると借りづらくなる
- 税制の優遇がない
①自分のものとはならない
一生涯支払いが続きますが、数十年住んで家賃を支払っても自分の家にすることはできません。
②リフォームしづらい
賃貸物件はあくまで持ち主はオーナーです。自分の好きなようにカスタマイズしたいと思っても、自由は効きません。大きな変化を求めたいのであれば、棲家を変える必要があります。
③60歳を超えると借りづらくなる
賃貸においては、高齢であることを理由に入居を拒まれる場合があります。高齢者は退職すると収入が年金だけになるため、家主が家賃支払い能力に不安を感じやすくなるためです。賃貸生活×副業は老後の大きな生活のポイントとなりうるかもしれませんね
また、高齢者は審査に通りにくくなります。特に独身だと、孤独死のリスクが高いとみなされ、物件の価値が下がることを危惧して、家主に敬遠されがちです。そのため引っ越したくなった場合でも、新居が見つかりづらい可能性があります。
④税制の優遇がない
住宅購入には住宅ローン減税など税制面の優遇がありますが、賃貸にはありません。「賃貸で税制面で得することはない」は肝に銘じておきましょう。
以上が持ち家・賃貸のメリットとデメリットでした。
では上記を踏まえた私見をまとめたいと思います。
個人的な結論
冒頭でも述べましたが、上記を踏まえた私の結論は「賃貸」です。
この結論に至った考えのポイントは3つ
・天災のリスク
・少子高齢化と人口減少
・生活スタイルとのマッチング
です。やはり災害リスクはかなり気にしている部分ではあります。台風や地震、土砂のニュースで倒壊された家を目にする機会は多々あります。
加えて近年の地球温暖化に伴う異常気象。せっかく購入したのに…というリスクは最大限避けたいものです。
そして、私は現職が転勤族でございます。今は単身ですが、仮に将来結婚した時、持ち家があるにも関わらず通えないところへの転勤となった場合、「家」もしくは「家族」と離れる決断に迫られます。
そして、少子高齢化。今はどんどん人口も減っているので、将来的には地方から土地や住宅が余ってくるのでは?という想像をしています。となるとポイントになるのは、「いかに家主が住民を集めるか」になります。
これには価格の引き下げや、魅力的な住環境、いろいろあるかと思いますが、いずれにせよ「賃貸住宅選びの多様性」は今後ますます拡がるのかなと思っています。
というのが主な理由です。
戸建住宅の庭で子供が遊んでいる姿を妄想して憧れていた時期はありますし、それぞれのライフスタイルがあるので一概に正解はないと思います。双方のトータルコストも大差ないので。資金がネックとなり新築住宅の購入を不安に感じている場合は、中古マンションを購入して、リノベーションするという選択肢もあります。
ですが、家を選ぶにはいろいろ勘案すべき項目はありますので、ぜひ本記事が参考になれば幸いでございます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。